PHILOSOPHY

アーユルヴェーダの歴史

世界最古のホリスティック医学「アーユルヴェーダ」

サンスクリット語で「生命の科学」を意味するアーユルヴェーダは、5000年以上の歴史を持つ古代ヒマラヤ発祥の伝承医学。ユナニ医学や中国医学と並んで世界三大伝統医学として知られています。

アーユルヴェーダは、自らが自身の心と身体の状態を知り、心と身体の繋がりを理解して、心身共に浄化し調和のとれた状態にしていくことで自らの治癒力を高め健やかに生きるという予防医学の考えを大切にしています。

食事法(医食同源)・健康法(ヨガ・瞑想)といった日常生活に関わるものから生命そのものまでを科学する医学でもあります。

ヘラウェダカマとは

スリランカに息づく伝承医療「ヘラウェダカマ」

現在のスリランカにおいては、大きく分けて2つのアーユルヴェーダが存在します。

ひとつ目は、20世紀初頭にインドに留学した医師達によってもたらされたインド由来のアーユルヴェーダです。2冊の文献に基づいて体系化され、グローバルなアーユルヴェーダの商業化に伴い一般的に「アーユルヴェーダ」と呼ばれているものです。現在スリランカのアーユルヴェーダ学部や学校においては雛形とされており、スリランカではインディアン(あるいはサンスクリット)・アーユルヴェーダと呼ばれています。

ふたつ目は、スリランカにおいて伝統的に受け継がれてきた「ヘラウェダカマ(Hela wedakama)」と呼ばれる独自の発展を遂げてきた伝承医療です。スリランカでは、3千年以上も前から先住民によって実践されてきたデーシーヤ・チキッサと呼ばれる土着の伝統医学があります。いくつかの文化の波に乗って、インド由来のアーユルヴェーダやシッダ医学、古代ギリシャのユナニ医学がスリランカに伝わり、デーシーヤ・チキッサは民族や宗教による区分からHela(我らの) wedakama(医術)と呼ばれるようになりました。

何世紀にもわたって伝承されてきたその医療知識や技術は、西洋医療やインド由来のアーユルヴェーダのように体系化されておらず、治療を生業とする選ばれた一族のみに代々受け継がれる、門外不出の貴重な医術なのです。

ambaraの製品は全て、企画から原料選定や配合まで、現役ヘラウェダカマ医師であるDr.ハラスガマ監修のもと製造しております。

植物の力

植物の生命力で宇宙と共生する

ヘラウェダカマでは、宇宙に存在する全てのものに神聖なエネルギーが存在すると考えられており、 植物に内在するエネルギーは調和の力を持ち、宇宙の一部分である人の細胞レベルに直接働きかけると考えられています。 そのため医師たちは、天体のリズムを感じながら、植物をその力が最も高まる時に摘み取り、温度や湿度・植物の状態に合わせて薬を作っていきます。すなわちヘラウェダカマとは、人間が本来持つ自然治癒力を植物の力で最大限に引き出し、宇宙の営みに呼応していくことで真の健やかさを手に入れる、という思想から生まれた生命の知恵でもあり哲学なのです。

スリランカでは、現在でも約2000もの種類が薬用植物として指定され、そのうち約400種が国の管理下に置かれています。スリランカでは植物はとても身近な存在であり、人々は身の回りにある草花の名前や薬効をよく知っています。植物は、食材であり、コスメであり、治療薬でもあるのです。植物の生命力を取り込み、環境と共に生きることで心身のバランスを整えていくというヘラウェダカマの原点がしっかりと生活に根付いています。